
2012年3月19日(月)、青春18きっぷでJR美祢線(みねせん)の駅めぐり旅。
ついに終点の長門市(ながとし)駅に到着です。

大正13年、美祢線全通時に正明市(しょうみょういち)駅として開業。
さらに延伸開業した区間と共に昭和8年、山陰本線に編入、昭和37年に現在の駅名に。

例の昭和47年刊行の写真記録「日本の駅」掲載写真と変わらぬ姿で、
データには昭和33年に全面改築とあるので、ほぼその頃のままの駅舎なのでしょう。

僕が着いてすぐ、山陰本線の観光列車「みすず潮彩」号が下関へ向け出発して行きました。
ちなみに美祢線には各停の普通列車しか走ってません…。

ホーム上屋の柱に残る古い注意書き。こんな時代があったんですね。

山陰本線経由で何度か訪れている長門市駅ですが、駅周辺をブラついてみたのは初めて。
山口では萩と並ぶ山陰の大きな街ですが、街並みはこんな感じでした。
現首相の安倍さんの本籍はここ長門市だそうですけど、アベノミクス…は関係なさそう?

駅前ロータリーの一角にあったSLの動輪。
「本州最後のSLとして長門市~下関間のサヨナラSL列車を牽引した機関車
(D51 612号機)の主動輪であります」と銘板にありますです。

さて、実は美祢線にはもう一つ駅があるんです。それがこの板持(いたもち)。
駅舎のない、ご覧の片面ホームだけの駅なので、さすがにこれは…と降りませんでした。
一連の記事のシリーズ名を美祢線全駅下車の旅としなかったのはそのためです。

ところで、実際は行ったり来たりを繰り返して駅めぐりを続けているうち、
車内でこんな出会いもありました。横見浩彦(よこみひろひこ)さん。
日本の鉄道全駅乗下車達成など、鉄道界では有名な方です。

TV等のメディア出演も多く、その際の言動から某巨大掲示板などでのバッシングも
目にしますが、一度ならず訪問済みであろう美祢線をこうしてずっと
前面に張り付いて飽きずに車窓を眺め、駅舎を愛しそうに見つめる姿は、
乗りもしないでネットで文句ばっか言ってる人や、乗りテツを自称しながらも実際は
車内で寝てたりスマホに興じてる人なんかに比べれば、少なくとも僕には
「ホントに好きなんだな」とはるかに好ましく思えました。
(つづく)
撮影日:2012年3月19日
カメラ:Nikon D3s + Nikon AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR

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