
2013年1月13日(日)、今年最初のデンシャ旅2日目。
釜石から岩手県交通バスに乗って盛(さかり)へ辿り着きました。
ここでもこの時点で震災から復旧している路線はなかったので
さらにバスの旅が続くんですが、次のバスの時間までJR/三陸鉄道の盛駅を訪問。
仲良く並んで建つ両者の駅舎。

まずはJRの盛駅。
一ノ関(いちのせき)駅を起点とする大船渡線(おおふなとせん)の終着駅です。
が、沿岸部の気仙沼(けせんぬま)~盛間がこの時は震災で不通となったままでした。

この前月の12月に改装されたばかりだそうで、内外ともにキレイな駅舎でした。
列車は動いてませんが「みどりの窓口」として営業されていて駅員さんもおられました。

自動券売機は休止中です…。

ホームを見せていただけませんかとダメ元で駅員さんにお願いしてみたところ、
快諾して下さいました(感涙)。一ノ関から列車で乗り通して降り立ってみたかった…。

先の写真の反対側、気仙沼方面を。
海は見えませんが、ここまで津波が押し寄せたそうです。
そして3月現在。2日から仮復旧という形でJR大船渡線の不通区間をバスで結ぶ、
BRT(バス高速輸送システム)の運行が始まりました。ひとまず一歩前進です。

次は三陸鉄道・南リアス線の盛駅。
同じく列車は動いてませんが「ふれあい待合室」として開放されています。

駅脇に三陸鉄道発祥の碑。
前身の国鉄盛線が盛~綾里(りょうり)間の開通で始まったことを汲んだもののようです。

この訪問時点では南リアス線は全線不通でしたが、この4月、ここ盛から吉浜までの
運転再開が発表されています!再び列車の発着する駅となる日はもうすぐです。

列車の乗降客はいないのにフツーの駅前風景でちょっと不思議な感じでした。

実は盛駅にはもうひとつ発着している鉄道があるんです。それは岩手開発鉄道。

現在は貨物専業ですが、1992年までは旅客営業を行っていて、
盛駅北側の踏切のところにその名残りのホームが当時のまま残っています。
(チェーンが張ってあって、立ち入りは許されてないみたいです)

日頃市線(ひころいちせん)と、津波で被災もした赤崎線(あかさきせん)の2つの路線で、
この時は動いてる列車を見ませんでしたが石灰石を運搬しているそうです。
人こそ運んでませんが、つまり盛駅は立派に Still Alive してたんですね。
(つづく)
撮影日:2013年1月13日
カメラ:Nikon D7000 + AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G IF-ED VR

拍手も併せてありがとうございます
今日で震災から丸2年。とってつけたように被災地の旅シリーズとなってしまってますが、
これからもいつだって被災地を旅してそれを記事にしていくつもりです。
被災地以外では怖ろしく速いスピードで震災の記憶の風化が進んでるように感じますが、
遠く離れた京都にいても僕にとっては東北の鉄路が最大限復活しない限りは
いつまでもそんな日が来ることはないでしょう。