12-08-15 #6 "点と線" 西鉄香椎駅 〔福岡県〕
10 06, 2012 | 西日本鉄道
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2012年8月15日、お盆の旅4日目の西日本鉄道。
貝塚線(旧 宮地岳線)の途中に、西鉄香椎(にしてつかしい)という駅があります。

松本清張の代表作『点と線』に、鍵となる舞台のひとつとして登場する駅です。
『点と線』はトラベルミステリーとか時刻表トリックの走りみたいな、
昭和32年(1957年)発表当時としては画期的な推理小説でした。

しかし。やっぱり半世紀も経っちゃうと、作中のとある人物が「ずいぶん寂しい所ね」と
のたまったような雰囲気は微塵も感じられなくなってます(笑)。

作品が描かれた時代の西鉄香椎駅。
2006年に現在の高架駅になるまでこの駅舎は残っていたんだそうです…。

そして同じく作中で舞台となっている、JR(当時は国鉄)鹿児島本線の香椎駅。
やはり「博多につく三つ手前に香椎という小さな駅がある」と書かれた面影は何処へ(笑)。

かつての国鉄香椎駅。イイ駅舎だなぁ。
ちなみに『点と線』は昭和33年に映画化もされており、
以前CS放送で観た僕は、当時の西鉄&国鉄香椎駅がカラーで記録されてる!
と興奮したものでしたが、調べてみると何と!どちらも現地ロケではなく、
西鉄香椎駅は西武新宿線の東伏見駅を、国鉄香椎駅は総武本線/成田線の佐倉駅を
それぞれ手を加えて演出したものだったらしいです。おーい…。
まぁ化けさせられたそれらの駅舎も今となっては見ることの出来ない貴重な存在ですけども。

西鉄香椎駅の高架ホームを出て行く、たった一編成しか残ってない西鉄315形電車。
(つづく)
撮影日:2012年8月15日
カメラ:Nikon D3S + Nikon AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
