アンドリュー・ワイエス ~創造への道程(みち)~ 〔愛知県美術館〕
02 17, 2009 | その他
3 Comments
2/15(日)、前日の京都新聞朝刊で画家 アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth)の展覧会が
開催されていると知り、居ても立ってもいられずそれだけのために急遽 名古屋へ駆けつけました。
ワイエスはアメリカのリアリズム絵画の巨匠と言える画家で、
残念ながら先月16日、91歳で逝去されました…。
代表作は 『クリスティーナの世界 (Christina's World)/1948年』で、ご存知の方も多いと思います。

< クリスティーナの世界 > ニューヨーク近代美術館蔵
今回の展覧会は彼の素晴らしい作品の制作過程に焦点をあてたもので、上記の作品も
以下のような習作を何枚も経て生み出されたのがわかるとても面白い仕組みになっています。

僕がワイエスを知ったのは4年前、たまたま訪れた福島県立美術館で彼の絵を見た時が最初でした。
写実的で緻密な描写に一目で魅了されましたが、てっきり見たものを
そのまま描いているのだとばかり思っていたので、今回の展示はすべてが驚きでした。
そしてどの絵からも対象への愛情がにじみ出ていて、彼が亡くなってしまったことを別にしても
泣きそうになるのを抑えるのに苦労しました。
会場にあった、ワイエスのこんな言葉が印象的でした。
「できることなら私は自分の存在を消してしまって絵を描きたい。
あるのは私の手だけ、という具合に」
これは僕が今ハマっている写真にもいえる気がします。自分だけの作風とか表現とか
そんな小さい次元を超えて、愛しいと感じた瞬間をカメラだけが捉えることができたら。
■愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)
名古屋市東区東桜1-13-2
会期: 2009年1月4日(日)~3月8日(日)
開館時間: 10:00~18:00 金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
休館日: 毎週月曜日
撮影日:2月15日
カメラ:Nikon D700 + Ai AF Nikkor 50mm F1.4D
