あるTV番組と、一枚の写真からはじまる旅
04 26, 2009 | デンシャ旅 -中国(私鉄・三セク)
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2年前にデンシャ旅をはじめてからというもの、新聞のTV欄などでも「鉄道」とか
「列車の」といった文字が勝手に目に飛び込んでくるようになったのですが(苦笑)、
ある日、CSで『レールのあった街』という廃線跡を詩情豊かに紹介する番組を見つけ、
「あぁ、一度でいいから乗ってみたかったなぁ…」と溜息混じりで毎回楽しみに見てたんです。
紹介されるのはほとんど僕の生まれる前になくなってしまっていたような路線ばかりでしたが、
5回目に放送された岡山県の下津井(しもつい)電鉄などは鉄道の長い歴史の中では
つい最近といっていいぐらいの1990年暮れまで走っていたそうで、京都からもそう遠くないし
乗れるチャンスはあったんだなコンチクショウとか悔しい思いをしたものでした。
そんな折、たまたま家の古いアルバムを僕の弟と見る機会があって、わぁ懐かしい、
小さい頃は家族旅行で色んなところへ連れてってもらって今の旅好きな僕がいるんだなぁ
なんて少しばかりの自嘲と大いなる感傷にふけってたりしていたんです。
そしたら何と。
中の一枚にヘンテコリンな細くて小さいデンシャと、アルバムには「85年岡山 鷲羽山」の文字が。
それが今回の(ヒドい)写真なんですが、番組で見たのとデンシャの色は違うものの、
間違いなくこれは下津井電鉄!
それでもまったく記憶にないので親父に確認してみたところ、
観光地である鷲羽山まで児島から確かに乗ったのだそう。
もう乗ることは叶わないと思っていた鉄道に僕は乗っていた。
廃線跡しか残っていなくても行こう。その時の僕が見ていたはずの風景を見に行こう。
そうして3月7日、僕はまた旅に出たのでした。
(つづく)
撮影日:1985年
カメラ:親父もハッキリ覚えてなくて、ミノルタかキヤノンの一眼らしいですが…
